認知症を持つ高齢一般病院患者におけるPainChekの心理測定特性の評価
カテゴリ:高齢者医療・介護
公開日:2026年2月19日
タイトル:Evaluation of the psychometric properties of PainChek in older general hospital patients with dementia.
雑誌名:Age Ageing. 2025 Feb 02; 54(2): doi: 10.1093/ageing/afaf027.
概 要:
この研究は、一般病院に入院している認知症患者におけるPainChek電子痛み評価ツールの心理測定特性を評価することを目的としています。認知症患者における痛みは一般的ですが、特定が難しいことがあります。研究は、ロンドンの2つの一般病院の高齢者医療病棟6カ所で行われ、63人の認知症患者が対象となりました。PainChekは、人工知能、顔分析、スマートフォン技術を組み合わせたポイントオブケアの痛み評価ツールです。
方 法:
本研究は横断的な心理測定研究で、63人の認知症患者(平均年齢84歳、59%が女性)を対象にしました。PainChekの評価は、216回の評価から得られたデータを基に、インターレイター信頼性(Cohenのカッパ)、内部一貫性(Cronbachのアルファ)、およびPAINADスコアとの同時妥当性(ピアソンの係数)を評価しました。また、SM-EOLDスケールとの収束妥当性と、安静時と運動後の識別妥当性も評価しました。
結 果:
PainChekのインターレイター信頼性は、安静時0.714(95% CI 0.562-0.81)、運動後0.817(95% CI 0.692-0.894)でした。内部一貫性は、安静時0.755、運動後0.833でした。PAINADとの同時妥当性は、安静時0.528(95% CI 0.317-0.690)、運動後0.787(95% CI 0.604-0.891)でした。SM-EOLDとの収束妥当性は、安静時-0.555(95% CI -0.726 to -0.318)、運動後-0.5644(95% CI -0.733 to -0.331)でした。識別妥当性は有意でした。
結 論:
PainChekは、一般病院における認知症患者のための有効かつ信頼性の高い痛み評価ツールであることが示されました。今後、このツールを実際の医療現場に導入するためのさらなる検討が必要です。