PLWHにおける異なる免疫反応における腸内微生物叢の特性
カテゴリ:公衆衛生・予防医療
公開日:2026年2月19日
タイトル:Characterization of the gut microbiota in different immunological responses among PLWH
雑誌名:Sci Rep. 2025 Apr 24; 15(1): 14311.
概 要:
本研究は、HIV感染者(PLWH)における腸内微生物叢と炎症性サイトカインの関連を調査し、抗レトロウイルス療法(ART)に対する異なる免疫反応を持つPLWHの特性を明らかにすることを目的としています。2021年12月から2022年3月にかけて、安徽省で68人のPLWHと27人の健康対照者を募集し、免疫応答者(IRs)と免疫非応答者(INRs)に分類しました。血液と便のサンプルを収集し、微生物の移行バイオマーカーと炎症性サイトカインを測定しました。腸内微生物叢の変化がARTの治療効果に影響を与える可能性が示唆されました。
方 法:
本研究は、68人のPLWH(免疫応答者35人、免疫非応答者33人)と27人の健康対照者を対象としたコホート研究です。血液サンプルを用いて微生物移行バイオマーカーと炎症性サイトカインを測定し、便サンプルに対して16S rDNAシーケンシングを実施しました。主要評価指標は、腸内微生物の相対的な豊富さと炎症性サイトカインの関連性です。
結 果:
腸内微生物叢の解析により、PLWH群ではFusobacteriaやActinobacteriaの相対的な豊富さが高く、VerrucomicrobiaやRuminococcaceaeが減少していることが明らかになりました。INRs群では、ActinomycetalesやMicrococcaceaeが豊富で、SutterellaceaeやParabacteroidesが減少していました。TNF-αはDialisterの豊富さと負の相関を示し、CD54はDialisterおよびSubdoligranulumと負の相関を示しました。
結 論:
腸内微生物叢の異常は、PLWHにおける免疫反応の違いやARTの治療効果に寄与する要因の一つである可能性が示されました。これにより、腸内微生物叢の調整が新たな治療戦略として考えられることが期待されます。