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アウトブレイク予測のためのAIモデル:バンコマイシン耐性腸球菌キャリアの特定に向けたグラフニューラルネットワークアプローチ

カテゴリ:公衆衛生・予防医療

公開日:2026年2月19日

タイトル:AI modeling for outbreak prediction: A graph-neural-network approach for identifying vancomycin-resistant enterococcus carriers 雑誌名:PLOS Digit Health. 2025 Apr; 4(4): e0000821. 概 要: 本研究は、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)キャリアの早期発見を目的としたAIベースのアプローチを開発・評価しました。VREの標準的なスクリーニング基準が存在しない中、8,372人の患者からのデータを用いて、125,000以上の病院内移動情報と患者関連情報を組み合わせ、時間依存のグラフシーケンスを作成しました。グラフニューラルネットワーク(GNN)を用いて患者をVREキャリアまたは非キャリアとして分類し、マクロF1スコア0.880(感度0.808、特異度0.942)を達成しました。このモデルは、臨床診断コード(ICD)や手術・処置コード(OPS)を高次元の患者ノード特徴として統合しています。 方 法: 本研究は、8,372人の患者を対象にしたコホート研究です。125,000以上の病院内移動データと患者関連情報を組み合わせ、時間依存のグラフシーケンスを作成しました。グラフニューラルネットワークを用いて、VREキャリアと非キャリアを分類しました。主要評価指標は、マクロF1スコア0.880、感度0.808、特異度0.942です。 結 果: AIモデルは、VREキャリアの特定においてマクロF1スコア0.880を達成しました。感度は0.808、特異度は0.942であり、臨床診断コード(ICD)や手術・処置コード(OPS)が予測に強い影響を与えることが示されました。このアプローチは、病院内でのVREキャリアの早期検出に有望であることが確認されました。 結 論: グラフニューラルネットワークを用いたモデルは、VREキャリアの高感度な予測を可能にし、感染予防管理システムの自動化に向けた基盤となる可能性があります。このシステムは、患者の安全性を向上させ、病院内感染の伝播を減少させるための効果的な介入を実現することが期待されます。