救急科における細菌尿の予測のための機械学習
カテゴリ:災害・救急医療
公開日:2026年2月19日
タイトル:Machine learning to predict bacteriuria in the emergency department
雑誌名:Sci Rep. 2025 Aug 24; 15(1): 31087. doi: 10.1038/s41598-025-16677-z. Epub 2025 Aug 24.
概 要:
この研究は、救急科における細菌尿の予測に機械学習モデルを使用することを目的としています。尿路感染症(UTI)は一般的な細菌感染ですが、誤診や不適切な治療が多く見られます。2017年から2021年の間に行われた62,963件の患者記録を遡及的に分析し、尿検査と尿培養の結果を用いて、機械学習モデルが細菌尿を正確に予測できるかを検討しました。XGBoostモデルが最も高い予測精度を示し、臨床現場での抗生物質治療の開始に役立つ可能性が示唆されました。
方 法:
本研究は、62,963件の患者記録を対象にした後ろ向き研究です。尿検査と尿培養の結果を用いて、ロジスティック回帰、k近傍法、ランダムフォレスト、極端勾配ブースティング(XGBoost)、深層ニューラルネットワークを用いて、3つの尿培養結果(微生物成長の有無、10,000 CFU/mL以上の有無、100,000 CFU/mL以上の有無)を予測しました。
結 果:
XGBoostモデルは、微生物成長の有無で86.1%、10,000 CFU/mL以上の有無で89.1%、100,000 CFU/mL以上の有無で93.1%の受信者動作特性曲線下面積(AUROC)を達成しました。UTIと診断された患者の中で、尿培養結果が微生物成長なしまたは100,000 CFU/mL以上であった場合のAUROCは91%でした。
結 論:
XGBoostモデルは、救急科で利用可能なデータのみを用いて細菌尿を正確に予測できることが示されました。これにより、機械学習アルゴリズムが臨床現場での培養結果の予測や経験的抗生物質治療の開始に役立つ可能性があることが示唆されました。