MEDICINE & AI

スイス医療評価システムに基づく人工知能の緊急科におけるパフォーマンスとマンチェスタートリアージシステムの比較:後ろ向き分析

カテゴリ:災害・救急医療

公開日:2026年2月19日

タイトル:Performance of the artificial intelligence-based Swiss medical assessment system versus Manchester triage system in the emergency department: A retrospective analysis. 雑誌名:Am J Emerg Med. 2025 Aug; 94: 46-49. 概 要: 本研究は、緊急医療における患者トリアージにおける人工知能(AI)の応用の可能性を探るもので、スイス医療評価システム(SMASS)とマンチェスタートリアージシステム(MTS)のパフォーマンスを比較しました。2024年11月から12月にかけて、オーストリアのケプラー大学病院の緊急科に非外傷性の訴えで来院した18歳以上の患者1021人を対象に、MTSによるトリアージと並行してSMASSを適用しました。結果として、両システム間でのトリアージ分類に大きな不一致が見られました。 方 法: 本研究は後ろ向き分析で、2024年11月から12月にオーストリアのケプラー大学病院の緊急科に来院した18歳以上の非外傷性の患者1021人を対象としました。各患者は、登録看護師によるMTSでトリアージされ、SMASSも並行して適用されました。SMASSは臨床的意思決定に影響を与えませんでした。 結 果: 1021人の患者がMTSとSMASSの両方でトリアージされました。患者の平均年齢は60歳(SD: 21)で、53%が女性でした。MTSで「オレンジ」と分類された患者の19%がSMASSで非緊急とされ、逆にMTSで「グリーン」とされた患者の28%がSMASSで緊急とされました。また、SMASSで非緊急とされた患者の23%が緊急科での評価と治療後に入院を必要としました。SMASSとMTSのトリアージ間の一致度は低く、Cohenのカッパ値は0.167でした。 結 論: 本研究では、SMASSがMTSと比較してトリアージ分類において大きな不一致を示し、過剰トリアージおよび不足トリアージの重要な割合が見られました。AIベースのトリアージツールを日常の臨床実践に統合する前に、さらなる検証が必要です。