MEDICINE & AI

スマートフォンベースの自殺予防プラットフォームにおける不規則で不完全な質問票の時系列データからの自殺念慮の予測:パイロット研究

カテゴリ:災害・救急医療

公開日:2026年2月19日

タイトル:Predicting suicidal ideation from irregular and incomplete time series of questionnaires in a smartphone-based suicide prevention platform: a pilot study. 雑誌名:Sci Rep. 2024 Sep 06; 14(1): 20870. 概 要: この研究は、スマートフォンアプリEMMAを使用して、リスクのある89人の個人から収集した自己評価質問票のデータを基に、自殺念慮(SI)の現在のレベルを評価し、今後数日間の進行を予測するAIモデルを開発することを目的としています。自殺による死亡者は年間70万人を超え、リアルワールドでの長期的な詳細データの収集が自殺リスクの理解を深め、即時介入が必要な人々の特定に寄与する可能性があります。AIは欠損値補完アルゴリズムを用いて構築され、心理的苦痛、幸福感、動揺、感情的緊張、親しい人との接触や余暇活動などの保護因子に関連する質問が重要であることが示されました。 方 法: 本研究は、89人のリスクのある個人を対象にしたパイロット研究で、EMMAアプリを通じて自己評価質問票を時間をかけて収集しました。AIモデルは、時系列データの不均一な間隔と不完全な性質に対処するために欠損値補完アルゴリズムを使用して訓練されました。主要評価指標は、現在の自殺念慮の識別におけるAUC 0.804、F1スコア0.625、MCC 0.459、3日先の予測におけるAUC 0.769、F1スコア0.576、MCC 0.386です。 結 果: AIモデルは、現在の自殺念慮のレベルを高いものと低いものに成功裏に区別し、現在の自殺念慮の識別においてAUC 0.804を達成しました。また、3日先の予測においてもAUC 0.769を達成しました。過去の自殺念慮レベルに加え、心理的苦痛や幸福感、動揺、感情的緊張、親しい人との接触や余暇活動といった保護因子に関連する質問が重要であることが確認されました。 結 論: この研究は、スマートフォンアプリを用いたAIベースの自殺リスク予測の初期段階を示しており、早期の介入に向けた有望な手段となる可能性があります。