大規模言語モデルを用いた救急科における成人の臨床重症度評価
カテゴリ:災害・救急医療
公開日:2026年2月19日
タイトル:Use of a Large Language Model to Assess Clinical Acuity of Adults in the Emergency Department
雑誌名:JAMA Netw Open. 2024 May 01; 7(5): e248895.
概 要:
本研究は、大規模言語モデル(LLM)が救急科において患者の臨床重症度を正確に評価できるかを検討しました。臨床重症度の判断は、患者の病状の深刻さや必要な医療のレベルを示す重要な要素です。2012年1月1日から2023年1月17日までの間に、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の救急科を訪れた成人患者のデータを用い、10,000組の患者ペアを無作為に選定しました。LLMは、患者の臨床歴に基づいて重症度の高い患者を特定する能力を評価されました。
方 法:
この横断研究では、ESI重症度レベルが記録された成人救急科訪問を対象に、2012年から2023年までのデータを分析しました。10,000組の患者ペアは、異なるESIスコアを持つ患者から無作為に選ばれました。LLMは、患者の臨床歴に基づいて重症度を分類し、以前のLLMと比較されました。主要評価指標は、10,000ペアのサンプルにおける正確性スコアです。
結 果:
251,401件の成人救急科訪問から、10,000組の患者ペアが作成されました。このサンプルにおいて、LLMは8940組のペアで重症度の高い患者を正しく推測し、正確性は0.89(95% CI, 0.89-0.90)でした。比較対象のLLMの正確性は0.84(95% CI, 0.83-0.84)で、後者のモデルに劣りました。また、500ペアのサブサンプルでは、LLMの正確性は0.88(95% CI, 0.86-0.91)で、医師の評価(正確性0.86 [95% CI, 0.83-0.89])と同等でした。
結 論:
この研究では、LLMが患者の初回救急科文書から抽出した履歴に基づいて、重症度の高い患者を正確に特定できることが示されました。LLMの救急科への統合は、トリアージプロセスの向上に寄与する可能性があり、さらなる調査が必要です。