台湾の複数病院における看護引き継ぎ文書の効率化のための大規模言語モデルの統合:開発と実施の研究
カテゴリ:手術支援
公開日:2026年3月13日
タイトル:Integrating a Large Language Model to Streamline Nursing Handover Documentation Across Multiple Hospitals in Taiwan: Development and Implementation Study
雑誌名:J Med Internet Res. 2026 Mar 12; 28: e81604. doi: 10.2196/81604. Epub 2026 Mar 12.
概 要:
本研究は、台湾の3つの病院で看護引き継ぎ文書の作成に大規模言語モデル(LLM)を統合し、文書作成にかかる時間と労力を削減することを目的としています。看護師の負担を軽減し、業務の効率化を図るために、既存の看護情報システム(NIS)を再構築し、LLMを活用した自動生成インターフェースを開発しました。研究の結果、LLM統合後の文書作成時間が短縮され、看護業務の効率が向上したことが示されました。
方 法:
本研究は、台湾の台北医科大学(TMU)の看護専門家と情報技術の専門家からなる多職種チームによって実施されました。チームは、看護引き継ぎ文書作成プロセスを再構築し、LLMとのインタラクションを促進しました。LLM統合のNISは、台北医科大学病院、万芳病院、双和病院の3つの病院で展開され、文書作成時間を比較するためにNISのログデータを分析しました。
結 果:
LLM統合により、看護引き継ぎ文書の患者ごとの作成時間が短縮されました。統合前の平均文書作成時間は3.45分から4.32分であったのに対し、統合後は1.17分から2.54分に減少しました。月間患者数を基にした時間の節約は、TMUHで113-273時間、WFHで160-314時間、SHHで198-391時間に達し、全病院で474-981時間の節約が見込まれました。
結 論:
LLMをNISに統合することで、既存の業務フローを変更することなく看護引き継ぎ文書を生成できることが示されました。3つの病院での研究期間中、GenAIの支援により文書作成時間が短縮され、労働価値が向上しました。今後は、信頼性や編集メトリクスを捕捉するためのログの強化や、看護師による最終確認を通じたLLM生成ドラフトの改善が求められます。