肺癌診断経路におけるAIによる胸部X線の優先順位付け:LungIMPACT無作為化対照試験
カテゴリ:診断支援・画像解析
公開日:2026年3月25日
タイトル:AI-based chest X-ray prioritization in the lung cancer diagnostic pathway: the LungIMPACT randomized controlled trial
DOI:10.1038/s41591-026-04253-5
概 要:
本研究は、AIによる胸部X線(CXR)の優先順位付けが肺癌の診断までの時間に与える影響を評価するための前向き多施設無作為化対照試験です。主な評価項目は、CTスキャンおよび肺癌診断までの時間であり、二次評価項目には、緊急の肺癌疑い紹介件数、肺癌の発生率とステージ、緊急紹介および治療までの時間、AIと放射線報告の一致度、アルゴリズムの精度が含まれます。97,731件のCXRのうち93,326件が分析され、558人に肺癌が診断されました。結果として、AIによる優先順位付けは肺癌経路に有意な影響を与えないことが示されました。
方 法:
この研究は、前向き多施設無作為化対照試験で、主に97,731件の胸部X線を対象としました。参加者は、プライマリケアから依頼されたCXRに対してAIによる優先順位付けの有無で無作為に割り当てられました。主要評価指標はCTスキャンおよび肺癌診断までの時間であり、二次評価指標には紹介件数や治療までの時間が含まれました。
結 果:
558人に肺癌が診断され、AI優先順位付けの有無にかかわらず、CTスキャンおよび診断までの中央値はほぼ同等でした。CTスキャンまでの中央値は53日で、肺癌紹介までの時間は14日、治療までの時間は76日でした。AIと放射線報告の不一致は30.3%であり、専門の放射線レビューで23.9%に実行可能な所見が確認されました。
結 論:
AIによる胸部X線の優先順位付けは、肺癌診断経路において有意な影響を与えないことが示されました。したがって、この文脈でのCXRにおけるAIの優先順位付けは推奨されません。今後の研究では、プライマリ経路の変更とAIの直接的な影響を区別する必要があります。