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多言語の失語症者に臨床サービスを提供する言語聴覚士の言語プロファイル、トレーニングニーズ、ケースロードの特性

カテゴリ:高齢者医療・介護

公開日:2026年4月10日

タイトル:Characterizing the linguistic profiles, training needs, and caseloads of speech language pathologists providing clinical services to multilingual people with aphasia: The international Multilingual Aphasia Practices (MAP) consensus group survey. 雑誌名:PLoS One. 2026; 21(4): e0346488. doi: 10.1371/journal.pone.0346488. 概 要: 本研究は、多言語の失語症者(MPWA)に対する言語聴覚士(SLP)の評価と治療に関する理解が限られている現状を踏まえ、407人のSLPを対象にした国際的な調査「Multilingual Aphasia Practices(MAP)」の結果を示しています。調査では、SLPの多言語背景、サービス提供における言語の使用、そして多言語失語症に関する知識や専門的トレーニングの状況が探求されました。79.7%の回答者が多言語であるとし、実践において多くの言語を使用している一方で、多言語に関する正式なトレーニングは限られていました。多くの参加者が知識やトレーニングのギャップを報告し、特にMPWAに関するベストプラクティスや評価・介入に関する指導が不足していると感じていました。 方 法: 本研究は、407人のSLPを対象にした国際的な横断調査です。参加者は60カ国から集まり、調査内容には多言語背景、使用言語、専門的トレーニング、職場環境、クライアントプロファイルが含まれています。調査結果は、SLPの多言語能力やトレーニングニーズを明らかにすることを目的としています。 結 果: 調査の結果、79.7%のSLPが多言語であると回答し、実践において多くの言語を使用していることが分かりました。しかし、多言語に関する正式なトレーニングを受けたのは25.06%に過ぎず、MPWAに特化したコースを受講したのは10.07%でした。87.2%の参加者が知識やトレーニングに大きなギャップがあると報告し、特にMPWAに関するベストプラクティスや評価・介入の指導が不足していると感じていました。 結 論: 本研究は、SLPが多言語の失語症者に対して十分なトレーニングやリソースを持っていないことを示しています。多言語に焦点を当てた教育の強化、国際的なベストプラクティスの枠組みの確立、文化的かつ言語的に適切な評価・治療材料の開発と普及が急務であることが強調されました。