乳がん患者の生活の質を予測する時間動的AIモデル:EORTC BALANCEコホートを用いた開発と検証研究
カテゴリ:高齢者医療・介護
公開日:2026年5月1日
タイトル:Time-Dynamic AI Models to Predict Quality of Life in Patients With Breast Cancer: Development and Validation Study Using the EORTC BALANCE Cohort
雑誌名:J Med Internet Res. 2026 Apr 30; 28: e81424. doi: 10.2196/81424.
概 要:
この研究は、非転移性乳がん患者における健康関連生活の質(HRQoL)の低下を予測するための時間動的機械学習(ML)モデルを開発し、外部検証を行うことを目的としています。従来の予測モデルは固定された間隔に基づいているため、臨床フォローアップにおける有用性が制限されています。EORTC BALANCEデータセットを用いて、6316人の患者から得られたHRQoLの繰り返し測定を分析しました。
方 法:
EORTC BALANCEデータセットから6316人の患者のデータを用いて、HRQoLの評価ペアを70,000以上構築しました。MLアルゴリズムは、以前のHRQoL評価と臨床データを用いて、2週間から5年後の評価におけるQLQ-C30ドメインの二項的な低下を予測しました。最も性能の良いモデルは、受信者動作特性曲線(AUROC)を用いて内部検証され、外部検証も行いました。
結 果:
MLモデルは、ほとんどのドメインで良好な識別能力(AUROC 0.64-0.84)を示し、特に疲労や経済的困難、機能スケールなどの持続的な症状において優れた性能を発揮しました。勾配ブースティングモデルが最も良好でしたが、低頻度の症状に対しては過信する傾向がありました。モデルの性能はリスクグループによって異なり、教育水準や虚弱性が影響を与えました。
結 論:
時間動的MLモデルは、乳がんケアにおける個別化されたHRQoL予測を支援する可能性があります。今後は、キャリブレーションと公平性の向上に焦点を当て、臨床的に意義のある実装を可能にする必要があります。