MEDICINE & AI

腎移植ケアにおける電子健康記録を活用したAIリスク予測のランダム化試験

カテゴリ:医療現場の業務効率化

公開日:2026年5月15日

タイトル:Randomized trial of electronic health record implemented AI risk prediction in kidney transplant care 雑誌名:NPJ Digit Med. 2026 May 14; 9(1): doi: 10.1038/s41746-026-02757-5. 概 要: 本研究は、腎移植患者におけるAIを用いたリスク予測がコミュニケーションおよび共有意思決定(SDM)に与える影響を評価することを目的としています。PRIMA-AI試験では、推定糸球体濾過率が30 mL/min/1.73 m²未満の76人の腎移植受者が、通常のケアまたは電子健康記録(EHR)に統合された機械学習モデルによる1年後の移植片喪失リスク予測を受ける群に1:1でランダム化されました。主要評価項目は、移植片喪失後の治療選択に関する患者報告の会話頻度です。 方 法: この研究は、単一施設で行われたランダム化試験です。76人の腎移植受者が通常のケアとEHR統合AIモデルによるリスク予測を受ける群にランダムに割り当てられました。主要評価指標は、移植片喪失後の治療選択に関する会話の頻度であり、12か月間にわたって評価されました。 結 果: 介入群と対照群の間で会話頻度に有意な差は見られず(介入群14/36 [39%]、対照群16/40 [40%]、p=1.00)、二次的な臨床、SDM関連、関係性、またはストレスの結果にも有意な差は観察されませんでした。研究後のフィードバックでは、ツールの利用率が低く、ワークフローの障壁があることが示されました。 結 論: AIリスク予測のEHRでの受動的な利用は、コミュニケーションやSDM関連の結果を改善しませんでした。今後の介入では、ワークフローの統合を強化し、SDMを直接支援する必要があります。