学部医学教育における臨床スキルカリキュラムへの人工知能の導入:2022年以降の実施に関するスコーピングレビュー
カテゴリ:医学教育
公開日:2026年6月26日
タイトル:Artificial intelligence in undergraduate medical education clinical skills curricula: a scoping review of implementations since 2022.
雑誌名:Front Digit Health. 2026; 8: 1830254. doi: 10.3389/fdgth.2026.1830254.
概 要:
本研究は、2022年1月から2026年1月までの間に学部医学教育の臨床スキルカリキュラムにおけるAIの導入に関する査読文献を体系的に特定し、統合することを目的としています。AIを活用した教育手法がどのように実施されているかを明らかにし、教育目標に対するAI支援の指導方法を特徴づけることを目指しました。
方 法:
著者らは、PubMedおよびScopusを検索し、AI支援の引用発見ツールSciSpaceを補助的に使用してスコーピングレビューを実施しました。対象となる研究は、歴史の取り方、コミュニケーション、臨床推論、臨床文書作成、OSCE/シミュレーション評価におけるAIの利用を説明しているものでした。データは標準化されたテンプレートに抽出され、テーマ別に整理されました。
結 果:
1,130件の初期記録から39件の研究が選定基準を満たしました。AI支援の指導は、8つのテーマカテゴリーに分類されました:LLMベースの仮想患者および臨床シミュレーションシステム(19件)、AI強化OSCEおよびシミュレーション評価ツール(6件)、具現化されたロボティックAI臨床シミュレーション(4件)、AI支援の手技および技術スキル訓練(3件)、AI支援の臨床文書作成およびEHRベースのスキル訓練(2件)、スキル評価のためのマルチモーダル分析(2件)、教育者向けAIケース作成およびシミュレーション設計ツール(2件)、AI支援の臨床推論およびチュータリングツール(1件)。2024-2025年に出版活動が集中し、仮想患者アプリケーションが主なカテゴリーを占めました。
結 論:
2022年以降、臨床スキル教育におけるAIの導入は大幅に加速し、特に大規模言語モデルを活用した仮想患者シミュレーションが主な応用として浮上しています。現在の実施は、確立された教育アプローチの代替ではなく、補助的な形成ツールとしてのAIの位置付けが主流です。長期的な教育効果に関する確固たる証拠は限られており、厳密な縦断的評価と継続的な革新の必要性が示唆されています。