急性感染症および敗血症の診断と予後のためのAIベースの血液検査装置の臨床検証
カテゴリ:公衆衛生・予防医療
公開日:2025年12月16日
タイトル:Clinical validation of an AI-based blood testing device for diagnosis and prognosis of acute infection and sepsis.
雑誌名:Nat Med. 2025 Dec;31(12):4044-4054.
概 要:
本研究は、非特異的症状を呈する患者における感染の存在、種類、重症度を信頼性高く診断するための新しい血液検査装置「TriVerity」を開発し、その臨床的有効性を検証することを目的としています。TriVerityは、29種類のmRNAの等温増幅と機械学習アルゴリズムを用いて、細菌感染、ウイルス感染の可能性、および7日以内の重篤な治療介入の必要性を評価します。SEPSIS-SHIELD研究では、1,222人の患者を対象に、TriVerityの有効性を評価しました。
方 法:
SEPSIS-SHIELD研究は、臨床的に判断された感染状態と7日以内の重篤な治療介入の必要性をエンドポイントとしたコホート研究です。TriVerityは、29種類のmRNAを用いて細菌感染とウイルス感染のスコアを算出し、これらのスコアの精度をC反応性蛋白、プロカルシトニン、白血球数と比較しました。
結 果:
TriVerityの細菌感染スコアはAUROC 0.83、ウイルス感染スコアはAUROC 0.91を達成し、従来の指標よりも高い精度を示しました。また、重症度予測のためのTriVerity重症度スコアはAUROC 0.78で、臨床評価(qSOFA)と比較して重篤な治療介入のリスク再分類を可能にしました。各スコアは、ルールイン特異度が92%以上、ルールアウト感度が95%以上でした。
結 論:
TriVerityは、感染症の診断精度を向上させ、抗生物質の不適切な使用による偽陽性および偽陰性を60-70%削減する可能性が示されました。さらなる臨床試験が必要ですが、TriVerityは臨床的利益をもたらす可能性があります。