低線量胸部CTからカルシウムスコアリングCTへの拡散ベースの画像変換モデル
カテゴリ:診断支援・画像解析
公開日:2026年2月19日
タイトル:Diffusion-based image translation model from low-dose chest CT to calcium scoring CT with random point sampling.
雑誌名:Comput Biol Med. 2025 Aug; 194: 110506.
概 要:
冠動脈カルシウム(CAC)スコアリングは心血管リスク評価において重要な方法ですが、低線量CT(LDCT)スキャンの画像品質が低く、ノイズが多いため、AIを用いた自動化が困難です。本研究では、LDCTからカルシウムスコアリングCT(CSCT)画像への変換を目的とした拡散モデルに基づく手法を提案し、CACスコアリングの精度向上を目指しました。
方 法:
条件付き拡散モデルを開発し、LDCTからCSCT画像を生成しました。主な改良点は、(1)ランダムポイントサンプリング技術を用いたDDIMの軌道ガイダンスの最適化、(2)サンプリング前にLDCT画像に最小限のノイズを注入する中間サンプリング手法です。モデルは、同一患者から得たLDCTおよびCSCT画像を用いて訓練され、37件のテストケースで検証されました。
結 果:
提案手法は、CycleGANやCUTなどの従来の画像変換モデルと比較して、ピーク信号対ノイズ比(39.93±0.44)、局所正規化相互相関(0.97±0.01)、構造的類似性指数(0.97±0.01)、Dice類似係数(0.73±0.10)などの評価指標で優れた性能を示しました。サンプリングプロセスの改良により、反復回数が1000から10に減少し、画像品質が維持されました。
結 論:
提案手法は、LDCT画像をCSCT画像に効果的に変換し、解剖学的構造やカルシウム沈着物を保持します。サンプリング時間の短縮とカルシウム構造の保存の向上は、心血管リスク評価における臨床利用の可能性を示唆しています。