信頼の評価における指導者と研修医の視点の比較:バイアスに関する人工知能の調査
カテゴリ:医学教育
公開日:2026年2月19日
タイトル:Assessing supervisor versus trainee viewpoints of entrustment through cognitive and affective lenses: an artificial intelligence investigation of bias in feedback
雑誌名:Adv Health Sci Educ Theory Pract. 2024 Nov; 29(5): 1571-1592.
概 要:
本研究は、研修医の臨床業務独立実施の準備状況を評価する「信頼の枠組み」に基づき、指導者と研修医の信頼交渉における認知的および感情的要因を調査しました。24,187件のフィードバック対話を分析し、指導者と研修医が類似のタスクに関してどのように異なるフィードバックを文書化しているかを比較しました。指導者は患者のプレゼンテーションに関連するスキルを主に反映し、研修医は臨床パフォーマンスや個人的な資質を含む広範なテーマを文書化しました。感情分析では、研修医が指導者よりも否定的な言語を使用する傾向があり、また、性別や医学における少数派の研修医に関連するバイアスが見られました。
方 法:
本研究は、文書分析アプローチを用いて、医学生研修医と臨床指導者のフィードバック対話を分析しました。合計24,187件の対話を対象に、フィードバックの質的テーマを特定し、信頼評価との相関を定量的に評価しました。感情分析には大規模言語モデル(LLM)を適用し、フィードバックの感情を測定しました。
結 果:
研修医は指導者に比べて平均してより否定的な言語を使用し(ポジティブな感情の確率が5.3%低い、p<0.05)、信頼評価は指導者よりも高い傾向がありました(1-4スケールで+0.08、p<0.05)。また、男性研修医や医学における少数派の研修医の場合、よりポジティブな感情が文書化される傾向が見られました(それぞれ+1.3%、p<0.05)。信頼評価はこれらのバイアスを反映していませんでした。
結 論:
バイアスは研修医が信頼を文書化する際の感情的な言語に影響を与えることが示されましたが、実際の信頼の程度には影響しませんでした。これらのバイアスを軽減することは、研修医の役割への適応や信頼関係の形成に重要です。